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第1766日目 〈シラ書第47章:〈ダビデ〉、〈ソロモン〉他〉 [シラ書〔集会の書〕]

 シラ書第47章です。

 シラ47:1〈ナタン〉
 ナタンはダビデ王の御代に預言者として活動。ウリヤの妻バト・シェバを奸計を以て強奪したことについて王を叱責したり、ギホンの地でソロモンに王位継承の油を注ぐ場面に立ち会ったりした。

 シラ47:2-11〈ダビデ〉
 羊飼いエッサウの末子ダビデはサムエルによって見出され、秘かに油注がれて時の王サウルの後継として表に出た。
 かれは子山羊と戯れるかのように獅子と戯れ、子羊と戯れるように熊と戯れた。ペリシテ軍とイスラエルが戦ったときは怪力の巨人ゴリアテを組み伏し、また数多の敵を倒したことで民から称賛され、栄光の冠を授けられた。
 ダビデは聖なるいと高き方を讃える歌をうたい、自分の創造主を愛した。祭壇の詠唱者について取り決め、歌手たちは美しい声で毎日賛美歌をうたった。
 このような事績により、ダビデは自分の犯した罪を主に赦された。そうして、──
 「その勢力を永遠に続くものとして高め、/彼に王国の契約と/イスラエルにおける栄光の座を与えられた。」(シラ47:11)

 シラ47:12-22〈ソロモン〉
 ダビデ王の崩御後、王位継承の諍いが息子たちの間で起こった。結局、ダビデとバト・シェバの子ソロモンが王位に就いた。統一王国イスラエル3代目の王、そうして最後の王である。ソロモンは聡明で、知恵の優れた人だった。
 ソロモンの御代、イスラエル王国は平和と繁栄を謳歌した。かれの御代に神殿が建設され、完成した。
 わたしイエススはソロモン王よ、あなたの知恵を讃える。曰く、──
 「ソロモンよ、あなたは若いころ、なんと知恵に満ち、/大河のように洞察に富んでいたことか。/地はあなたの精神で覆われ、/あなたはなぞに富むたとえで地を満たした。/あなたの名声は遠い島々にまで達し、/平和のゆえにあなたは愛された。/あなたの歌、格言、たとえのゆえに、/あなたが与えた解釈のゆえに世界は驚嘆した。」(シラ47:14-17)
 が、ソロモンは異教の女を妻とし、その肉体、その肉欲の虜となった。かれは自らの行いによって自分の栄光に泥を塗ってしまった。それは、子孫を汚してかれらの上に神の怒りを降らせる結果を招き、かれらを苦しませることになった。
 とはいえ、主はソロモンを愛したので、かれの存命中は特筆すべき不幸も他には起こらなかった。「主は選ばれた者の子孫を滅ぼし尽くすことなく、/御自分を愛した者の子孫を取り除かれなかった。/すなわち、ヤコブに後継者を与え、/ダビデに彼から伸び続ける根を与えられたのだ。」(シラ47:22)

 シラ47:23-25〈レハブアムとヤロブアム〉
 サウル、ダビデ、ソロモンの3代によって統治されたイスラエル王国だったが、ソロモン王の崩御後は北と南の王国に分裂した。かつて主がシロの預言者アヒヤへ告げた通りに事は起こった。
 ヤロブアムはティルツァとサマリアを擁す北王国イスラエルの、レハブアムはエルサレムを擁す南王国ユダの、それぞれ初代王である。かれらは共に、主の目に正しいと映ることをせず、国諸共罪の道を歩んだ。
 「人々はますます罪を重ね、/そのため、彼らは自分の地から移された。/彼らはあらゆる悪を追い求め、/ついには彼らの上に罰が下ったのである。」(シラ47:24-25)
 後の、アッシリアとバビロニアによる両王国滅亡への歴史が始まったのだ。

 ナタンの事績はサム下7:2-17,同12:1-15,王上1:11-38に載る。
 ダビデの事績はサム上16:11-王上2:11に載る。
 ソロモンの事績はサム下12:24-25,王上1:10-11:43に載る。
 レハブアムの事績は王上12:1-19,21-24,同14:21-31に載る。
 ヤロブアムの事績は王上11:26-40,同12:2,4,20,25-33,同13:1-10,33-34,同14:1-20に載る。
 ウリヤの妻バト・シェバを強奪したことはダビデの生涯で殆ど唯一の汚点であった。水浴びをしていた彼女にすっかり心奪われ、なんとしてでも自分のものにしてしまいたい、と欲した王は側近を呼んで女の素性を調べさせ、夫のあることを知るや戦場へ送りこみ、指揮官らにウリヤを敵地へ残して後退するよう命じた。斯くしてウリヤは無念の戦死を遂げ、王は誰に憚ることなくバト・シェバを妻としたのだった(サム下11)。それを知った預言者ナタンが王を叱責する場面は、サム下12にある。
 ダビデ王朝の血統を後まで伝えたのは南王国ユダの王家である。レハブアムを指して「シラ書」は愚者と扱うが、これに異を唱える者などあるまい。かれは長老の助言を無視して自分と親しい若衆の言葉に耳を傾け、これに則って行動した。ゆえに知恵を讃美する著者はかれを愚かと称すのである。
 レハブアムのあと何代も続くダビデ王朝には、主の目に正しいと映ることを行う王が何人も現れた。が、徹底した行動を起こした者としては、わずかに2人の王があるだけであった。レハブアムのみならず南王国の王については、「歴代誌」の各章も参考に読まれると良い。
 北王国イスラエルの王ヤロブアム(1世)は異教徒の慣習に染まり、金の仔牛象をダンとベテルの地に置いたことで、「イスラエルに罪を犯させ、/エフライムに罪の道をたどらせた」(「シラ書」47:23)のであった。王上にもこの一件を指して、「この事は罪の源となった」(王上12:30)と述べる。
 なお、あらかじめ主は王国の分裂をシロの預言者アヒヤへ告げていた。それは王上11:29-39にて読むことができる。
 ──ノートを終え、清書していてふと感じたことであるが、イエススは知恵の信奉者であった。それゆえにか、記述はダビデよりもソロモンの方が濃厚で、親ソロモンを自ら任じているかのような書きぶりである。このあたり、著者らしさという者が垣間見える気がして、面白い。◆

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